2404-06月期アニメの感想

 忙しすぎて全然7月期アニメを今から見始めて追いついてみせます!だからこの感想も早めに書ける作品だけに絞った縮小版になります!
 前期の感想はこちら↓

刀剣乱舞 廻 -虚伝 燃ゆる本能寺-
 非常に面白かった。過去にアニメ化したシリーズと比べてやたらと見やすかったように思っている。信長公の所有していた刀たちが歴史を改変してまで元の主君を守るかどうかという、なんならシリーズの一番最初にやってもよさそうな関係値の分かりやすい話だったのが自分にとって幸いだった。
 渦中の人間である信長は最後まで顔が描かれず、刀剣男子たちにとっての審神者と同じように蘭丸や光秀たち武将にとっての仕えるべき主という役割を持たせているのが上手かった…。単純に歴史を守るという使命以上に、現在仕える主を重要視するテーマがスマートに伝わる内容だった。歴史上はこの後すぐ死亡する明智光秀を時間遡行軍から必死に守っているのも良い…。本作と同じく末満健一さんが構成・脚本を務めるデリコズ・ナーサリーに今期期待している。
 1話を見た時にあまりの作画監督の多さにおいおい大丈夫かいなと思ったのだが、むしろ絵は安定している方であり、名有りキャラとはいえこのタイプの作品でおっさん武将の鎧の描き込みにも丁寧さが光る絵作りだったのも褒めたい。

・忘却バッテリー
 現実の野球では大谷選手が高校時代甲子園優勝を果たせなかったり、昨年までのエンゼルス時代チームの弱さで勝てなかったりと、野球に限らず団体競技ってあまり一人の選手の傑出度で決まらないように出来ているので、作品のテーマにイマイチピンと来ないままだった。
 野球描写も、投げたり打ったりする動作の終わりにあたるフォロースルーでそこを切り取るんだと感じたり、ボールがワンバウンドしたのにキャッチャーミットにバスン!と勢いよく収まるSEが入っていたりと、なまじ野球漫画・アニメが世の中に多いだけに気になるものが多い。それは自分の中で勝手に「描写の正解」を決めつけているのでは?と思わなくも無いが、11話「俺は嘘つきだ」の映像の出来が明らかに頭1つ抜けていて、この回は野球描写も気になるどころかむしろ非常にカッコいいと思っただけに、確実に描き方での好みの差はあるなと感じた。絵コンテ・演出:徳丸昌大(演出は増田桃一郎と連盟)。

・声優ラジオのウラオモテ
 声優という職業を真面目に捉えた訳でなくセンセーショナルな部分をネタとして用いているのはあまり上手く行っていないなと見ていたら、学校に声優が居ると知って自ら顔出ししてまで配信してくる怪人クラスメイトが現れたり、謎ルールで謎感動の親説得ゲームが始まったりと突き抜けていた事に対する面白さがあった。
 理由はよく分からないがその方が作画しやすいのか多くのアニメで箸の真ん中を持つのを見かける中で、このアニメではちゃんと箸の少し上の方を持っている作画になっていたのが良かった。

この素晴らしい世界に祝福を!(第3期)
 
 3期物凄く面白かった…。劇場版から少し空いたからなのか絵がかなり凝っていて、ギャグのテンポの良さとそれを加速させるデフォルメ絵の自由さがノリにノっているので毎回笑わせてもらった。それでいてカズマがちゃんとラノベ主人公らしくめぐみんダクネスとのフラグを高めているのでストーリー面にも隙が無い。
 キャラクターデザイン・菊田幸一さんといえばキャラの顔だけに限らず体つきや動きなど全てにおいて本作のデフォルメの気持ち良さを生み出している重要人物だと思うけど、本人の作画が絵を崩しすぎな事をカバーするためなのか、菊田さんが原画や作監でクレジットされているのにその上の総作監が居る事があるのが面白かった。適材適所すぎる。

バーテンダー 神のグラス
 客の迷いや悩みに沿ったお酒をスッと差し出して解決する…、という流れがあまりにも理想的パブリックイメージのバーテンダー仕草で、原作が2004年開始とまあまあ古いとはいえテンプレじみてて終盤まであまり話が入って来ていなかったのだが、まさかバーテンダーアニメで「俺が殺した…(ようなものだ)」展開が来るとは思わなかったので面白くなって終盤真剣に見ていた。そらそんな過去があったらお客さんの悩みに真摯に向き合いますわ。
 シェイカーを振っている音が凄く耳心地の良い絶妙な音だったのはバーテンダーアニメとして大正解だったと思う。

・時光代理人-LINK CLICK-(第2期)
 クリフハンガーすぎる1期から待ちわびた2期。1期と違って1クールで1つの話な上に更にヒカルが過去を改変していたと思われる事実が発覚して3期へ続く…という構成になったのはいかにも人気が出たから、みたいな事情があってちょっと面白かった。窮地を乗り越えるために必要だったのが、知恵とかではなく1期の時に身に着けた武術メインだったのもなんだか成り行きに任せている感があって良い。
 中国版ではどうなっているのか分からないが、翻訳された日本語版では正体不明の双子の声が村瀬君だったので成程これは兄・李天辰が変装している方かと思わせておいて、妹・李天希も村瀬君が演じていたのでより一層複雑になっていたのは見事。双子のどちらか分からないミスリードのために村瀬君を起用しつつ、最後は兄・李天辰と妹・李天希それぞれの気持ちで喋っていると分かる演じ分けもあって、非常に良い起用だった。
 日本で放送される他の中国アニメと比べて、時光代理人は「話が入ってきやすい」というのが大きな特徴だと思っている。これは同一話数内・作品内で表情やテンションの振れ幅が小さく、キャラの立ち位置がちゃんとカットごとに変わらない等のように、「気になる点を潰す」という意味で演出がしっかり機能している影響なのかと思っている。演出によるテンションコントロールが無いと作品にどう影響するかは、あまり演出自らが手を入れないと発言しているつむぎ秋田Labの「第七王子」でも特に表情の振れ幅の点で実感できるのだが、見ている側が気にならなければそれまでの話でもあるので良し悪しで語る事でも無いというのはそう。

 通常のテレビアニメですと、“演出がいかに絵を直すのか?”が重要な工程としてありますが、本作では演出に「赤ペンを使わないでください」とお願いしています。つまり自分で修正するな、ということですね。
 そのぶん、もちろんクオリティーに関しては作業者の力量に依存してしまいますが、そこは覚悟してください、と。「これがつむぎ秋田アニメLabのクオリティーですので、そこは見極めてある程度は許容して下さい。責任は、その作業担当者を置いた経営側の責任なので、我々が受け止めます」と伝えています。
 テレビシリーズ制作は育成も兼ねています。作業者の上がり(成果物)を画面上に反映することで、誰でもわかるようにすることを心がけているわけです。

ASCII.jp:日本アニメの輸出産業化には“品質の向上よりも安定”が必要だ (2/4)

ダンジョン飯(2クール目)
 1クール目はあまりノれていなかったのだが、2クール目からの話はかなり楽しめた。前期の感想でも書いたけど、登場人物が更に増えていったことでライオスの性格のやばさについての輪郭が捉えられた事が大きかったように思う。
 気づけばもうほぼ10年前のアニメとなってしまった「グリザイアの果実」にて、カニバリズム展開があって自分が凄くショックを受けた事を未だによく覚えているのだが、今回のダンジョン飯でセンシは過去にカニバリズムをしていなかった…と安心できる話を見て、全然関係無いけど自分も心が軽くなれたりした。
 2クール目も当然ずっと素晴らしい作画が続くのだが、その中でもOPのチルチャックが一番LOVE…だった。

うる星やつら(第2期2クール目)
 1年分の放送の集大成として出てくる恋敵の役を中村悠一さんが演じているのは嬉しかったが、話としてはやっぱりショートショートでどうでも良い話をしている時の方が面白かった気がする。
 第37話Bパートの「嵐を呼ぶデート 前編」で変装してるラムちゃんがビックリするほど可愛かったので記憶にとどめておきたい。

・変人のサラダボウル
 佐藤まさふみ監督、此度も素晴らしいアニメをありがとうございます。タイトル通りの変人たちが自由に生きるサマを見るのがとても楽しい。多分原作通りにやると危ないネタの危なさに引いてしまう所もありそうだが、危ないネタの善悪を問わない登場人物たちの自由気ままさと危ないネタだけに頼らない崩し顔やメタネタなどのアニメとしての調理にとてつもない技巧の高さが光っていた。

 そんな中で転売ネタだけやたら登場人物が怒っていたが、個人的にはそれこそがバランス感覚だと思っていて、不倫やいじめや宗教法人と比べて転売はそこまで犯罪や違法行為なのか?という事を分かっていての踏み込み方だと感じた。転売行為の実態を知らされたリヴィア殿の呆然具合と車の通過タイミング調整の上手さが見事。
 どうでも良いが新1万円札最速登場アニメなんだろうか。

ポケットモンスター(5クール目)
 皆さん見ましたか?アニポケ50話「映えろテラスタル!ダンス・ダンス・クワッス!!」を。特徴的なデザインのナンジャモの目や口、服装、頭のコイルの全てを活かして動かす自由なアイデア力も、悩んでいたドットが吹っ切れた後の晴れやかな表情付けも何もかも伸びやかさがあって見ていて非常に気持ちが良かった…。今期で一番好きな作画回でした。メカクレキャラが見せるキリッとした目とその表情で外すことが無いアニメだ。

 58話「看板ポケモンはドドゲザン!?」も、本シリーズらしさのある良い話で素晴らしい…。不器用なドドゲザンが飲食店の手伝いで迷惑掛けても店主のモキチやナンディは怒らずにむしろ元気が無いことを心配したりとか、先にモキチとドドゲザンの二人で店をやっていた所にナンディが来て夫婦になったとか、こう…家族としてのポケモンの見せ方が凄く自然で…思い出すだけで泣けるぐらい上手い話なのだが自分の説明がぼんやりとしてて悲しい。でも変に立てて説明する凄さじゃなくて、人間とポケモンが共生しているという作品の世界観にしっかり向き合っているのが分かる内容で、やっぱりこの作品はとても良いアニメだなと感じられた。

魔法科高校の劣等生 第3シーズン
 3期は2期より面白かったが、なんだかどんどん話が分からなくなっていて誰が本当に味方で誰が敵か全然判別つかずに見てしまっていた所はある。アレだけラスボスみたいな感じだった四葉のおばさまって結局お兄様の事めっちゃ信頼してるの…?
 どれぐらい売れている作品か分からないが更なる劇場版に続いててアニプレックス的には推したいのだろう。2話3話は一人作画回にもなっていて力の入りっぷりが感じられる。特に2話の高岡じゅんいちさん一人絵コンテ・演出・作画(原画及び作監)回は、数あるアニメの一人作画回の中でも異常な丁寧さとなっていて、動きや省略の上手さで一人作画をやり切るんじゃなくてCGで動かしてるようにしか見えない動きを一話に渡ってやれるんだ…という驚きがあった。

・オーイ!とんぼ
 ベイブレードバーストシリーズで副監督から監督に昇格した実績を持つオ・ジング監督だしこれは面白いアニメになるだろうとは思っていたが期待通りの出来だった。とんぼとイガイガの会話が真面目な話をしている時も冗談を言っている時も楽しいものだったので早く2期が見たい。

 自分のやってしまった事に対して非常に後悔していたイガイガが実際に何をしたかと思ったら後輩への賭けゴルフ紛いの行為で、それで離婚まで行くか…?と疑問に思ったのだが、原作では反社にそそのかされての賭けゴルフだったらしく、それはダメだわとなったのには笑ってしまった。

ワンルーム、日当たり普通、天使つき。
 作中のギャグに対して自分が脳内でツッコんだ台詞をまんま森太郎がツッコんでいる事が結構あって、目線が合ってて嬉しいというよりはもう一つ超えて欲しい所を超えてこないのが残念だなと感じたりと、最初は結構戸惑って見ていたように思う。メインヒロインのとわちゃんもあまり機能していなくて、とわちゃん以外と喋っている時はしっかり面白いのにな…という感じだったのだが、11話の水着回で出てきた海にぽかんとしてるとわちゃんのデフォルメが凄く可愛くて、最終的にワンルーム天使を思い返したらこのとわちゃんが真っ先に思い返されるぐらいには素晴らしかったなと感じてるし良いアニメだと思う。我ながら単純だぜ。

 見返せば見返す程良い。背景の情報量が多くて、これがイメ背や青空のような簡単なものだったら多分ここまで思っていないし、麦わら帽子や髪もデフォルメながら描き込みが多いのが体型とのギャップがあって良い…。

鬼滅の刃 -柱稽古編-
 原作のこの後の話が最終章になっていてそこまでやるには区切りが悪いとはいえ、単行本1巻分しかない話をアニメ化ってまーた鬼滅アニメの悪い癖が出るやつか…と不安だったのだが、思ったより1話1話のテンポが良くかなり面白かった。戦闘描写で長引かせずハイテンションなギャグで埋めていて楽しめた。
 …とか思っていたら最終話1個前のラストで、無惨があまりにもゆ~~~っくり産屋敷家を歩いてくシーンがあって爆笑してしまった。いやまあ、あそこまでゆっくりなら突き抜けてて面白いんだけども。でもここは若さや美しさに拘って人間を見下している無惨と寝たきりで顔も火傷でただれていながら人間自体の誇り高さを少しも失っていない産屋敷の対比で、ただ誇り高いだけじゃなく普通の作品では良さとは捉えないような人間の異常執念も理解している事の作品としての重要なテーマになっているシーンでしてね…と思わなくもないが、多分そこは続く劇場版でラストまで描けば満足できるものを見せてもらえるだろうと期待していく。

・烏は主を選ばない(1クール目)
 いや~面白い…。どこがどうと具体的に褒めるのが自分には出来なくて情けないのだが、複雑な人間関係のストーリー整理や八咫烏から人間への作画の転身とか各セクションで大変に思える事を大変じゃないように見せてる事で作品自体の落ち着いた空気を作り出せているのが面白さに起因しているという感じだろうか。1クール目最大の山場である、あせびの行動の真相が暴かれる回で、あせびがうろたえる事も無ければ真相バレして本性を現すわけでもなく終わったのはより一層の恐ろしさを感じられて素晴らしかった。2クール目も楽しみにしております。
 あと前期のドッグシグナル18話でも再認識したけど入野自由さんの声と演技が好きすぎるんだよな~。落ち着きと軽さの両立してる感じが聞いてて心地よいというか。

ザ・ファブル(1クール目)
 原作は2014年から開始で先に実写映画もヒットしているとはいえ、今アニメ化するとある種異世界転生無双もののようなテイストで面白い。変人たちのキャラが良いけど、ここまで佐藤が超越してる人間だと岬ちゃんのピンチに中々駆け付けずにストレスたまる展開が待ってるんじゃないかと不安だったのだが、普通の人なら世話になった人は助けるという思考ですぐ助ける展開に入ったのが凄く良かった。省力なのに見どころあるOPEDも毎週楽しんで見れる。

・となりの妖怪さん
 1話時点で、劇場版オリジナルアニメーションみたいな内容とキャラデザだけど世界観がスッと入ってきて全然置いてけぼりになってないのが凄いなーと思っていたが、全編通して一貫しているかなりの大作だったのでは。序盤で作品内の世界の常識と現実の常識とのズレを描いておきながら、後半には作品内世界においても異質さを感じる妖怪化した人間たちの怖さを描いていて本当に上手い。
 どうでも良いけどワンルーム天使と同日に謎の深い川に落ちた少年をカッパの少女が助けるシンクロニシティを起こしていて、これこそがアニメを数多く見る喜びだよな~と感動しました。

・遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!(9クール目)
 新キャラたちも良い味出してて、特に田所さんの演技の特徴とゼイエトの応援団キャラが凄くマッチしていて楽しいのだが、やはりこのアニメの肝は王道遊歩さんなんだよな…と感じる程に正式再登場した115話「闇を歩く者」を見ていた時は嬉しさのあまりリアルで叫んでしまう程だった。こんなに「萌え」を文章で表現しようとしたのはかなり久々だったんじゃないか?

 ダークマイスターになるまでの回想シーンでやたらテンションが高いのも凄く良かった。もう感想らしい感想とか特に何も浮かんでなく、ただ可愛すぎる事に感謝している。そういえば前期終盤で一人宇宙に残る前の回も波風立志さん一人作画回だったか。ありがたや…。

シンカリオン チェンジ ザ ワールド(1クール目)
 久々に帰って来たシンカリオンシリーズ。これまでより頭身高めで、前シリーズから年月が空いた分のファン層への調整を感じる。過去シリーズからずっと大人がしっかりしたネルフみたいな組織と感じるような真面目な話だったのだが、頭身が上がった事でその真面目さが噛み合ってるように思えて見ていて楽しい。操縦士同士でギスっていたり、堅物の大人が責任を取ろうとして身内を犠牲にしようとするのも、自分的にはかなり好みの話だ。
 結局お姉ちゃんは世界の真理に気づいたのか、半洗脳によりERDAへの疑問点が掘り起こされたのか、完全な洗脳で思ってもいない事を言っていたのかが12話13話及び特別編の3本でバラバラだった気がするのだが、多分一番最新の情報である完全洗脳で思っても無いことを言っていたというのが正しいのだろう。

・わんだふるぷりきゅあ!
 始まる前は動物を飼う事(命を取り扱う事)に真面目に考えすぎるアニメになるんじゃないか心配していたが、適度に緩く演出の自由度が高くて面白い。土田豊さん、野呂彩芳さん、今千秋さん(コンテのみ)たちのようなこれまでのシリーズで活躍していた人たちだけでなく、手塚江美さんや上田華子さん、7月の放送回だがのもとゆうやさん等、楽しい演出を手掛ける回が増えたのは本当に嬉しい。嫌味なキャラとして自分のTL内でもちょっとマジで嫌われてるんじゃないかと思わなくもないメエメエだが、個人的にはこのアニメで一番好きなキャラだったりする事からも、このアニメに対する好感度の高さが窺える。

キャプテン翼 シーズン2 -ジュニアユース編-(3クール目)
 超名作だった…。3クールに及んだジュニアユース編のラストを飾るドイツ戦、流石に1クール近くかけてやるには尺が足りず前回のおさらいが挟まる頻度も多かったが、そうしてまで1話1話のラストがしっかり盛り上がる所まで収める作りになっていて楽しめた。鉄壁のキーパー、ミューラー君を破るための手段が本当にあり得ない方法で死ぬほど笑ってしまったのだが、でも同時にそれを大真面目に描いているのでしっかり熱くなれるのを決して外していない。

 どの回も面白かったが、やはり小林彩さんコンテ演出回は別格だと感じる内容で、本人が過去の担当回に関して「見栄」を切る事の大切さを語っていたが、その意識がしっかりと結果になってるのが凄い。

 3クールも堪能したこのテンションを味わえるアニメがもう次は出てくるか分からないと思うと辛いぜ…。

死神坊ちゃんと黒メイド(第3期)
 完結までのアニメ化、凄く面白かった。2期の時にサーカスや学校の話になってこれまとまるのか?って不安だったのだが、愛し愛される大切さを説く話だったのでキャラの関係性が増えれば増える程深みが増すのはなるほどねという感じだった。それにしても過去シリーズはこんなに面白かったか?というぐらい3期はギャグのテンポや表情付け、シリアスシーンのレイアウトやライティング全てが跳ねていたように思う。CGは勿論の事、CGで描写し切れない山川監督自ら作画の絵の可愛さが凄くハマっていた。

 坊ちゃんとアリス、ヴィオラたちも良いキャラだったが、一番好きなのは次男のウォルターだったように思う。全体的にダレスとの関係が好きだったんだけど、特にダレスの傷が消えた時に「綺麗になった」とかでなく「君が気にしていたことが解消されて良かった」というのが凄く素敵だった…。内田雄馬君の優しい声もハマっている。きっと次作品もあるだろう山川監督とJCスタッフ(というかCGのSMDE)座組の新作アニメが今から楽しみだ…。

・ヴァンパイア男子寮
 
「なかよし」創刊70周年記念作品の名を背負ってるのは伊達じゃない面白アニメだった。あまりにも我々が求める少女漫画アニメの姿だったのでこれこれ~!と満面の笑みになってしまう。正直途中から、美人(みと)の事を女だと気づくのがナンパ男しか居ない事とか、美人を男にした上で結婚しようとしてるのは皆どう思ってるの…?とか、ツッコミ所だらけで今何が起きてるか分からない状況が結構続いていたのだが、それでもトキメくシーンが来れば全て丸く収まる勢いの良さが話をドライブさせていたので、方針としては間違ってなかったように思う。


 以上、大体こんな感じのクールでした~。今期も今から頑張ってアニメ見まーす。